育休から復帰した女性エンジニア、AIで一変した職場に直面
詳細を読む
2024年半ばに育児休暇に入り、2025年に復帰した女性ソフトウェアエンジニアたちが、AIコーディングツールの急速な普及により様変わりした職場に直面しています。米WIREDの取材に応じた複数の女性エンジニアが、わずか1年の不在で求められるスキルが根本から変わった現実を語りました。
ポートランド在住のDanielleさんは、自動車会社でソフトウェア開発者として働いていましたが、育休中にAIコーディングが業界標準となりました。復帰後の就職活動では40件の応募に対し面接に進めたのは1件のみ。求人票にはAI知識が求められるものの、具体的にどう使うかは曖昧で、「自分に何のスキルが足りないのか調べる方法すらわからなかった」と語っています。
一方、復帰後にAIツールの恩恵を受けた声もあります。ミネソタ州のエンジニアは、産後の疲労や集中力低下のなか、デバッグなどの負荷の高い作業をAIに委ねられたことが助けになったと話します。ただし、2025年11月のClaude Opus 4.5リリース後は「四半期分の開発を1人でこなせた」ほどAIが進化し、自分の職が自動化されるのではという不安も抱えています。
英国では育休中の女性に上司がAI学習を勧めるケースもありますが、「法定育休手当でAI講座を受ける余裕はない」との声が上がっています。非営利団体Bring Women Back to Workのダニエラ・グリエ氏は「制度が育休を一時停止ではなく離脱として扱っている」と指摘。英シンクタンクPregnant Then Screwedのレイチェル・グロコットCEOは「不平等の上にさらに不利が積み重なっている」と批判しています。
AIによる職場の変化は、女性エンジニアのキャリアや家族計画にも影を落としています。ミネソタ州のエンジニアは第二子を望みながらも「休んでいる間にさらに取り残されるのが怖い」と葛藤を明かしました。Danielleさんはランドスケープ・アーキテクチャーへのキャリア転換も検討しており、「AIが生成したコードを直すだけの仕事に意味を見いだせない」と語っています。