Intel、低価格AI推論チップでNvidiaとAMDに対抗

Crescent Islandの狙い

年内出荷の新GPU
推論タスクに特化
空冷設計でコスト抑制
安価なLPDDR5メモリ採用

再建戦略

新CEOタン氏主導
訓練市場は深追いせず
Gaudi失敗からの再起
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半導体大手Intelは2026年6月1日、年内に新たなAI向けGPU「Crescent Island」を出荷すると明らかにしました。NvidiaやAMDの製品より安価なメモリと冷却技術を採用し、急成長するAI半導体市場での巻き返しを狙います。データセンター部門を率いるKevork Kechichian氏がFTに語りました。

チップは、利用者の要求に応える推論(インファレンス)処理の高速化に特化しています。モデルの訓練分野はNvidiaのプロセッサが圧倒的に強く、Intelはあえてそこを主戦場としない方針です。同社は訓練用GPU「Gaudi」で販売不振に陥り、後継機も昨年中止した経緯があります。

競合との差別化の鍵はコスト構造です。Crescent Islandは空冷方式を採用し、NvidiaのBlackwellなどが使う高価なHBMではなく、大幅に安いLPDDR5メモリを搭載します。これにより、高帯域メモリと液冷インフラという競合が抱える2つの制約を回避する狙いです。

Kechichian氏は「基本に立ち返り、AIの筋肉を再構築する」と述べ、過去の経験から訓練市場を特に狙わないと強調しました。新チップは18カ月の開発期間を経て、年内に限定数量から顧客への出荷を始めます。

今回の取り組みは、昨年就任したLip-Bu Tan新CEOの下でのAIインフラ市場への初参入となります。前任のPat Gelsinger氏は再建戦略への懸念から退任しており、Intelにとって業績回復を確かなものにする試金石となりそうです。