Google DeepMind、Gemini製ツールで英住宅審査を半減へ

審査時間の半減狙う

審査時間の50%短縮目標
対象は住宅所有者申請
申請全体の約70%を占有
全国150万戸建設の後押し

officerが最終判断

データ抽出と報告書草案を自動化
監査証跡を全工程で記録
決定権は審査官に保持
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Google DeepMindは6月16日、英政府やGoogle Cloudなどと共同で、住宅建設の許認可審査を加速するGemini活用のAIプロトタイプを開発すると発表しました。バーネット、ドーセット、カムデンの自治体で試験運用を始め、審査官の意思決定にかかる時間を50%短縮することを目指します。英政府が掲げる2029年までに150万戸の新規住宅供給を後押しする狙いです。

背景には、地方の計画当局が膨大な書類と事務処理の滞留に追われている実態があります。一般的な申請では、審査官が政策文書や過去のファイル、PDFを突き合わせる作業に何時間も費やしており、これが大きなボトルネックとなっています。とりわけ住宅所有者からの申請は年間の計画申請の約70%を占めるため、影響は小さくありません。

新ツールはルーチン作業を効率化します。具体的には、滞留した申請の事前処理とデータ不足の指摘、関連する国・地方の政策の抽出と適合性の事前評価、住民からの意見書の要約、そして最終報告書の草案作成までを担います。ロフト改装や増築のような単純な案件の処理時間を減らし、審査官が複雑な案件に集中できるようにします。

ただし、最終的な決定権はあくまで審査官にあります。審査官はツールが生成した内容を一行ずつ確認し、論理を編集したうえで申請の承認や却下を判断します。説明責任を確保するため、プロトタイプは各工程の作業を記録し、すべての決定に対して明確な監査証跡を残します。

このツールは、英政府のAI部門i.AIがGeminiで構築した既存ツール「Extract」を土台としています。Extractは今月、イングランドの全自治体に提供され、非構造化PDFに埋もれた計画情報を数分で利用可能なデータへ変換します。20を超える計画当局での試験で成果を上げ、自治体あたり年間約255時間の手作業削減が見込まれています。

英政府は早期試験を経て、新たなAI計画ツールを2027年から全国の自治体へ展開する計画です。DeepMindは今回の取り組みを、公共サービスの未来を模索する各国政府のモデルになると位置づけています。