Anthropic、炭素除去FrontierにAI企業初参加

拠出の概要

新たな拠出枠9億1500万ドル
Frontier累計18億ドルへ倍増
純AI企業として初参加
Googleは創設メンバーで支援拡大

戦略転換

少数の大型案件へ集約
ギガトン級除去を選別基準
契約は8〜10年、最長2040年まで
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AI大手のAnthropicは6月17日、炭素除去の共同調達枠組みFrontierへ参加すると発表しました。新設された9億1500万ドル規模の拠出枠に資金を投じ、純粋なAI企業として初めて同連合に加わります。これによりFrontierへの累計拠出額はほぼ倍増し、18億ドルに達しました。

Frontierは2022年にStripeGoogle、Shopifyらが立ち上げた事前購入の仕組みです。各社が掲げる排出ゼロ目標のうち、航空など現時点で削減しきれない排出を炭素除去クレジットで相殺する狙いがあります。これまでに50超のプロジェクトと約7億ドルを契約し、180万トンの炭素除去を進めてきました。

今回はGoogleも創設メンバーとして支援を拡大し、岩石風化の促進やバイオマス由来の除去など長期的な技術への投資を継続します。一方でAnthropicにとっては初の気候関連の取り組みであり、同社はまだ持続可能性報告書を出していません。エネルギー調達では「あらゆる選択肢」を重視する姿勢を示してきただけに、今回の参加は社内の意識変化を映す可能性があります。

Frontierは資金配分の方針も転換します。今後は審査を厳しくし、年間でギガトン級、つまり10億トン規模のCO2を除去できる見込みの高い案件に絞り込む方針です。新規契約の期間は8〜10年とし、最長で2040年まで結ぶとしています。これは最大の購入者であるMicrosoftが少数の大型案件へ移行している動きとも重なります。

ただし企業側は市場を永続的に支え続けるつもりはないと明確にしています。新規契約では除去事業者に対し「政府の補助や支援につながる道筋」を示すよう求めており、最終的な負担は各国政府に移ると見込んでいます。国連IPCCは炭素除去技術がネットゼロ達成に不可欠だとしており、民間が築いた市場をいかに公的支援へ引き継ぐかが次の焦点になりそうです。