X Square Robotが統合スタックで家庭ロボット公開

データ設計

単位は軌跡でなく相互作用
実機再生で品質検証
ロボット不要で20分の1コスト

モデル構成

事象単位の世界モデルWALL-WM
微調整前に実機動作
意味を持つ行動トークン

事業と公開

評価額29億ドル
全スタックをオープン公開
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中国の身体性AI企業X Square Robotが、家庭用ロボットの実用化に向けて独自の統合スタックを打ち出しました。同社は、ロボットが学ぶデータ、物理世界の変化を予測する世界モデル、実行可能な行動を生む行動モデルを一体で設計し、これらをオープンソースで公開する方針を示しています。汎用ロボットには大規模言語モデルのような確立した「レシピ」がまだなく、その答えを統合スタックに求めた点が特徴です。

同社が最も重視するのは、パラメータ数ではなく相互作用データの質とコストです。装着型のリグで人の作業を記録する独自の収集システムを構築し、記録した軌跡を実機で再生して、実際に課題を達成したものだけを有効とする物理再生の検証工程を取り入れました。ロボット不要のデータで事前学習し、少量の実機データで補うことで、すべて実機で集める場合の約20分の1のコストで同等性能に達すると報告しています。

世界モデルWALL-WMは、固定長の時間窓ではなく、把持や配置といった意味を持つ行動事象を単位に据えた点が独自です。長期的な推論に向く可変長の「事象モード」と、制御に必要な定常出力を返す「固定長モード」を併せ持ちます。既存の大規模動画モデルの知識を壊さずに行動ネットワークを重ねる設計により、予測性と実行可能な制御を両立させています。

行動モデルWall-OSS-0.5には、事前学習した時点で微調整前でも実機で動くべきだという要件を課しています。離散的な行動トークン、言語との対応付け、連続的な行動生成という3つの目標を同時に学習させる方式です。さらに、動作の意図を上位コードが表すX-Tokenizerにより、再調整なしで複数のロボット間へ転用できる行動表現を実現しています。

投資家の期待も高まっており、同社の評価額200億元(約29億ドル)を超えました。データ基盤や基盤モデル、拡張可能な学習システムを長期的な差別化要因とみる見方が広がっています。ただし現在の成果の多くは自社のロボットベンチマークで測ったもので、コード公開後に外部で再現・検証されて初めて真価が問われます。