エヌビディア、GPU資産化へ5000億ドル融資構想
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エヌビディアは2026年8月、アポロやブラックロック、ブラックストーン、ゴールドマン・サックスなど大手金融機関6社と組み、AI向けGPUを担保に総額5000億ドル規模の融資枠組みを構築すると明らかにしました。ジェンセン・フアンCEOはCNBCに対し、コンピュートを「初めて投資可能な資産クラスにする試みだ」と説明しています。
ただし今回の合意はまだ拘束力のない覚書の段階です。エヌビディアは昨年もOpenAIへの1000億ドル出資の覚書を発表しながら実現しませんでした。ブラックロックのフィンクCEOは「住宅ローン担保証券市場の黎明期に似ている」と述べましたが、同証券は住宅ローンの過剰供給で破綻した経緯があり、データセンターの供給過剰懸念とも重なります。
フアン氏は、2020年発売の旧型チップ「A100」が今も商用利用され、経済的耐用年数は10年に達しつつあると強調しました。これは前年に「旧世代チップはもらってもらえない」と語った姿勢と食い違います。減価償却年数についても、著名投資家のマイケル・バリー氏は2〜3年、IBMのクリシュナ氏は5年と見積もっており、専門家の評価は割れています。
新枠組みには、自社が出資した企業が同社チップを買うという循環取引批判をかわす狙いもあります。融資先が返済不能に陥った場合、エヌビディアは担保チップの残存価値の最大25%を補填すると約束しており、金融機関以上に強気な見立てを示しています。専門家からは、リスクの所在が保険会社など最終的な資金の出し手に移るだけとの指摘も出ています。
背景には、AIモデル企業の採算悪化への懸念があります。OpenAIやSpaceXは巨額赤字を計上し、Anthropicも年換算売上高が650億ドルに達したものの利益は明らかではありません。調査会社ガートナーは、AI企業が2029年までに累計7兆ドルの収益を上げなければ投資家にとって「大惨事」になると試算しており、構想の実現可否が今後の焦点となります。