OpenAI社長ブロックマン氏、日常運営を掌握

幹部退任ドミノ

4月に3幹部が同時退任
CMO・幹部も療養で退任
CROは8カ月で退社

権限拡大の中身

製品とスケーリング部門統括
実質No.2の地位に

IPO見据えた思惑

IPO前のコスト圧縮狙いか
消費者向け製品化が焦点
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OpenAIでは、共同創業者で社長のグレッグ・ブロックマン氏が、IPO準備が進む中で日常運営の実権を握っています。最高経営責任者(CEO)のサム・アルトマン氏は続投していますが、相次ぐ幹部退任を経て、ブロックマン氏が製品戦略と収益化の両方を担う事実上のナンバー2として社内を取り仕切る体制へと変わりました。

幹部の退社は今年に入って続いており、特に4月には勢いを増しました。ソラ担当のビル・ピーブルズ氏、研究部門副社長のケビン・ウェイル氏、法人向けCTOのスリニバス・ナラヤナン氏が相次いで退任したほか、最高マーケティング責任者のケイト・ラウチ氏とAGI展開担当CEOのフィジー・シモ氏も療養を理由に離職しました。さらに今月には最高収益責任者のデニス・ドレッサー氏が就任からわずか8カ月で退任を発表し、数日後には元最高執行責任者のブラッド・ライトキャップ氏も新事業立ち上げのため退社を表明しています。

シモ氏が休職した際、ブロックマン氏は製品全般とスーパーアプリ構想の指揮を引き継ぎました。翌月には収益拡大を目的とした組織再編が行われ、製品戦略に加えて商業運営全体を担うスケーリング部門の統括権もブロックマン氏に集約されています。ドレッサー氏の退任を伝えるプレスリリースでは、アルトマン氏ではなくブロックマン氏のコメントが採用されたことも、社内での立場の変化を象徴しています。

PitchBookのアナリスト、ハリソン・ロルフェス氏は、幹部の担当領域の大幅な変化は「会社が戦略的にどこへ向かうかを示すシグナル」になると指摘します。技術に強く製品や商用化に強みを持つブロックマン氏への権限集中は、Anthropicとの差別化を図る狙いがあるとの見方です。同氏はまた、ブロックマン氏の方針に同意しない下位社員が今後離職する可能性にも言及しました。

弁護士のロス・カーメル氏は、IPOを控えた権限集中には人件費を抑える実務的な利点もあると説明します。一方で、上場直前の短期間に複数の幹部が退任するのは「異例」だとも述べました。ブロックマン氏自身は今月17日のCNBC番組で、経営体制に問題はないと説明し、アルトマン氏と自らを「会社の一貫した存在」と表現しています。