Cara流出の張本人、アーティスト保護ツールに協力
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米国の写真家ジンナ・ジャン氏が運営する、AI学習用データの無断利用に反対するアーティスト向けアプリCaraが、8月13日から22日にかけて3件の大規模なスクレイピング被害に遭いました。約150万人のアーティストが利用する同アプリから、最大1200万点の画像や利用者の個人情報が無断で収集され、SNSやデータセット共有サイトに公開される事態となりました。
最初の被害は8月13日ごろに発覚しました。「MandarinDawnPoppy994」を名乗る人物が、Cara上の公開画像ほぼすべてにあたる1200万点、容量12テラバイトのアーカイブを取得したとRedditで公表したのです。本人によれば取得費用は10ドル未満で、当初は「面白い企画のつもりだった」と説明していました。
その後、便乗する形で2件の追随的な流出が発生しました。2人目の人物は約850万件の画像リンクや利用者名などのメタデータを画像共有サイトHugging Faceに投稿し、3人目は8月22日、12万3000点の画像に加え利用者の個人情報も含む投稿をAcademic Torrentsで公開しました。ジャン氏は法的対応の費用として12万ドルを目標にGoFundMeを開始し、これまでに10万ドル以上を集めています。
意外な展開として、最初にデータを取得した本人が事態を悔い、Cara側に協力する動きを見せました。「Heft」というハンドル名で活動するこの人物は北米在住の学生で、利用者から直接批判を受けたことで自身の投稿の影響の大きさを痛感し、データを削除したうえでジャン氏に連絡を取ったといいます。
現在Heft氏は、Caraのアーティストを守るオープンソースツール「Lantern」の開発にジャン氏と協力しています。画像を保存せずに「一方向の指紋」を作成し、AIデータセットに作品が含まれていないか定期的に確認、該当した場合は削除請求できるよう通知する仕組みです。ジャン氏は今回の騒動が、著作権にとどまらない政策的な議論のきっかけになることを期待していると語っています。