Salesforce、企業AI統制基盤を公開
統合統制の全体像
研究が示す効果
導入時の論点
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Salesforceは2026年9月10日、企業内外のAIエージェントを横断管理する「Trusted Enterprise AI Harness」を発表しました。顧客・取引データなどの文脈、推論、実行、統制、セキュリティ、モデル選択を6機能にまとめ、新設のAI Control Planeで他社製AIを含む運用を一元化する構想です。
背景には企業のエージェント基盤がすでに分散している現実があります。VentureBeat Intelligenceの調査では、従業員100人以上の回答組織の85%が複数のオーケストレーション基盤を併用し、平均は3.1基盤でした。ただし自己選択式で大手技術企業に偏るため、市場シェアではなく傾向値です。
6機能はTrusted Context、Agency、Action、Governance、Security、Modelsです。企業固有のデータや用語をエージェントに与え、権限やポリシーを適用し、モデルを精度・性能・コストなどで振り分けます。Data 360、Tableau、Informatica、MuleSoft、Agentforceなど既存製品を共通アーキテクチャに組み込みます。
Salesforceの研究では、小型Qwenモデルの周辺設計を改善すると、7つの企業向けベンチマークの平均成功率が29.2%から78.0%に上昇しました。一方、強いモデルの軌跡を模倣させる追加学習では63.1%へ低下し、モデルとハーネスの適合が重要だと示唆します。ただし、この研究はプレプリントで、新製品そのものの本番評価ではありません。
新機能と統合体験は、Salesforceの2028会計年度初頭に当たる2027年2月から段階的に提供する計画です。詳細な価格、パッケージ、対象となる既存契約、従量課金の設計は未定です。導入判断では、複数ベンダー環境との実際の接続性と総保有コストが検討材料になります。