アメリカ連邦判事、GoogleのAI検索訴訟2件を棄却

棄却の理由

2件の反トラスト訴訟
送客期待と契約の区別
法律上の主張不成立

出版社側の主張

AI回答への無償利用
検索流入と収益の減少
AI利用の拒否手段欠如

残る政策論点

立法による経済対策
出版社への支払い試行
詳細を読む

アメリカ連邦地裁のAmit Mehta判事は2026年9月30日、GoogleのAI検索がウェブ流入を奪ったとしてCheggとPenske Mediaが起こした2件の反トラスト訴訟を棄却しました。原告が無料でコンテンツを提供すればGoogleが検索流入を送ると期待していたにすぎず、契約ではないため、主張は反トラスト法上成立しないと判断しました。

2025年に提訴した両社は、Googleが検索市場の力を使い、出版社のコンテンツをAI Overviewsなどへ無償提供させたと主張しました。検索結果から消える危険を避けるには提供せざるを得ず、AI回答によって自社サイトへの流入と収益が減ったと訴えました。Penske Mediaは、通常検索への掲載とAI回答への利用を別々に拒否できない点も問題視しました。

Mehta判事は、無料公開と検索流入の間に正式な取り決めはなく、出版社側の期待は契約に当たらないとしました。一般的な検索エンジンの仕組みに対する期待だけでは、反トラスト法上の請求を支えられないとの判断です。裁判所は出版社の状況に理解を示しつつ、新技術の経済的影響への対処を反トラスト法で立法の代わりに行うことはできないと述べました。

今回の判断は、同じ判事が2024年に司法省の訴訟でGoogleの検索事業に違法行為があったと認定した経緯とは別です。AI検索の普及後、報道機関や小規模サイトへの流入減少は続いていると報じられています。一方、GoogleはAI Overviews、AI Mode、Geminiへ素材を提供する約100社の出版社に対価を払う試行を進めているとも報じられ、利用条件と対価の設計は残る課題です。