AI時代、MITで人文学の問いに切迫感

数学学生倫理MIT教師

AIが促す問い

人間と知性の再考
理系と人文の統合教育

討論が育む判断力

古典を起点とする討論
年50人の少人数共同体

技術時代の市民性

非数量的判断力の養成
責任ある市民性の形成
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マサチューセッツ工科大学(MIT)は2026年10月7日、1年生向け学習共同体「Concourse」が、AIの普及をきっかけに「人間とは何か」「知性とは何か」を考える人文学の学びへ新たな切迫感をもたらしていると紹介しました。同プログラムは人文・数学・科学を横断し、古典の読解と討論を通じて、技術を扱う判断力と市民性を育てています。

Concourseは1970年に、人文・工学・科学の教員が協働する場として発足しました。毎年50人の1年生を受け入れ、プラトンやホメロス、アリストテレスらの古典を材料に、人間存在の根本的な問いを議論します。

学生は人文・数学・科学の授業を共に受け、専用スペースや昼食時の助言セミナーでも交流します。秋は人間の条件、春は遺伝子治療や移民、銃規制などの政治的・道徳的課題を扱い、信頼関係の中で異なる意見を検討します。

担当者によると、学生は正解を知っていると思い込む姿勢や、正解がないから意見を持たない姿勢から離れ、他者から学びながら自分で考える力を身につけます。数量では答えを示せない政策や倫理の問題を厳密に考える判断力が、理工系教育を補います。

政治学者のLily Tsai氏が新ディレクターに就任し、MITは人文社会科学と他分野の接続を広げています。Tsai氏は、個人と社会が何を重視するかを省察し議論することが、優れた技術者だけでなく責任ある市民とリーダーを育てると位置づけています。