Satlyt、衛星AI分散処理へ800万ドル調達

資金と事業

シード800万ドル調達
衛星会社横断の基盤
自社宇宙機は開発せず

軌道上の実績

実証飛行は2回
通信量を60%超削減
衛星で3顧客の追加試験

次の段階

異なる2衛星を接続
次回は宇宙クラウド試験
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衛星向けAI基盤を開発するSatlytは2026年10月、シードで800万ドルを調達しました。自社で宇宙機を造らず、複数企業の衛星上でAIモデルを動かし、大規模な計算を分担させる共通ソフトウェアを目指します。地上との通信は遅く費用もかかるため、異常対応やセンサーデータ処理を軌道上で済ませ、運用費の削減と衛星の計算資源の事業化につなげる狙いです。

Satlytは元Googleクラウド、元SpaceXのプロダクト管理者ラマ・アフロ氏が共同創業し、カリフォルニア州サニーベールとケニアのナイロビに拠点を置きます。特定企業の宇宙機に閉じず、異なる衛星会社が使える横断型の運用基盤として、基盤設備を意識せずAIを動かせる環境を掲げています。

同社ソフトウェアはすでに2回の実証飛行を経験しました。Momentusの宇宙機にGoogle DeepMindのGemmaを載せた試験では、搭載ソフトウェアの不具合情報を伝える通信量を60%超減らしました。アフロ氏は、こうした効率化で衛星1基当たり年間数十万ドルを節約できると説明しています。

木曜日の打ち上げでは、インド企業TakeMe2Spaceの宇宙機上でSatlytのソフトウェアを動かします。NASAは宇宙でのクラウド計算手順、宇宙監視企業Stellerianは画像処理を試し、TakeMe2Spaceは他社ソフトウェアを載せられることを実証します。同じSpaceXロケットにはGoogleの宇宙データセンター計画Project Suncatcherの試作機も搭載されます。

現時点では高性能GPUを積む衛星が少ないため、当面は通信削減や機上判断といった運用改善が主な用途です。次の計画では異なる2基の衛星をつなぎ、計算資源を共有する軌道上クラウドの実証を目指します。10年代末までに全衛星の20%で稼働するという目標は、今後の衛星側の高度な演算装置普及を前提とした構想です。