AIがマウスの脳へ薬剤注入、研究者が監督

実験の内容

19種類から遺伝子治療を選択
注入位置や速度もAIが決定
獣医師が開頭し人間が計画承認

安全性と課題

Claude Opusは注入を拒否
座標系の不具合で手順が遅延
生体実験には人の監督が不可欠
詳細を読む

米サンフランシスコの創薬スタートアップ、Exin Therapeuticsの共同創業者ガブリエル・オカナ・サンテロ氏らは、AIエージェントを使い、生きたてんかんマウスの脳に遺伝子治療薬を注入しました。実験はAIに研究機器を直接操作させる試みで、研究者は治療効果を今後評価します。

チームは19種類の候補から薬剤を選ばせ、獣医師が開頭した後、AIが治療法、脳の領域、注入座標を決定しました。ロボットアームと注射器も操作し、注入量や速度を設定しています。

当初使ったClaude Opus 5.5は、動物を危険にさらす可能性を理由に針の操作を拒みました。チームはClaude Sonnet 5に切り替え、実験を進めました。

人間による注入計画の承認や緊急停止ボタンを設けましたが、機器の座標系に不具合が生じ、通常約45分の手術は1時間超に延びました。AIは誤った座標を認識した一方、指示に反して機器コードを直すことはせず、別のAIで修正しました。

研究チームは他モデルも試す計画です。生きた動物を扱う実験では人間の監督が必要で、より複雑な開頭手術をAIに任せる前にも安全性を確かめるとしています。