WMG、音楽AI「Suno」と和解・提携 対立から共創モデルへ
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米ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)は25日、生成AI音楽スタートアップのSunoと著作権侵害訴訟で和解し、戦略的パートナーシップを締結したと発表しました。この合意により、WMGは保有するライブ情報サービス「Songkick」をSunoに売却し、ライセンス契約を通じてアーティストの権利を保護しつつAI活用を進めます。音楽メジャーとAI企業の歴史的な歩み寄りです。
提携の核心は、アーティストへの還元と新たな収益機会の創出です。WMG所属のアーティストは、自身の声や楽曲がAI生成に使用されるか否かについて完全な決定権を持ちます。一方、SunoはWMGから買収した「Songkick」を統合し、AI生成だけでなくファンとアーティストをつなぐプラットフォームとしての機能を強化します。
Sunoは来年、WMGのライセンスを受けたより高度なAIモデルを投入する予定です。これに伴い、楽曲のダウンロードは有料会員限定となり、ビジネスモデルの収益性が高まります。先週のUdioとの和解に続くこの動きは、音楽業界がAIを敵対視する段階を終え、共存による市場拡大へ本格的に舵を切ったことを示唆しています。
