カントリー音楽の聖地でAI活用が加速、制作現場を変革

音楽制作プロセスのAI革新

ナッシュビルでSunoの利用が拡大
アイデアを即座にデモ音源
TikTokAI楽曲が急増中
プロが制作支援として活用

メディア業界の巨大再編とテック

Netflixがワーナー買収を提案
パラマウントも対抗買収を計画
国務省が標準フォントを変更
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米国音楽産業の中心地ナッシュビルで、生成AIを活用した楽曲制作が急速に普及しています。米テックメディア「The Verge」によると、プロのソングライターが制作プロセスにAIツール「Suno」を導入し始めました。一方で映像業界では、Netflixによる巨大メディア企業の買収劇が進行中です。

特に注目されるのが、音楽生成AISunoの利用拡大です。作曲家たちは自身のアイデアを即座に検証するため、AIを用いて「半完成」状態のデモ音源を作成しています。これにより、曲の雰囲気や構成を迅速に共有・修正することが可能となり、制作効率が飛躍的に向上しました。

TikTokなどのSNS上では、すでに大部分または完全にAIで生成された楽曲が溢れています。多くのリスナーは気づかぬうちにAI楽曲を耳にしており、その品質はプロの作品と遜色ないレベルに達しつつあります。ナッシュビルの現場でも、AIはもはや無視できない主要ツールとなりました。

しかし、すべてのクリエイターがAI利用を公言しているわけではありません。多くの関係者がツールの有用性を認めつつも、著作権や「人間による創造性」への配慮から、その利用について口を閉ざす傾向にあります。AIはあくまで支援ツールという位置づけが強調されています。

音楽界の変化と並行して、映像メディア業界も激動の時を迎えています。Netflixはワーナー・ブラザースに対し830億ドル規模の買収を提案しました。これに対しパラマウントも対抗的な買収案を提示しており、巨大企業同士による再編競争が激化しています。

このほか、テック関連ではスマートリング「Pebble Index」の登場や、米国務省における公文書フォントの変更指示などが話題です。特にマルコ・ルビオ国務長官による「Times New Roman」への回帰指示は、デジタルトレンドと政治・文化の衝突として注目を集めています。