Apple、WWDC26でSiri AIと独自基盤モデルAFM 3を発表

Siri AI刷新の全容

Google Geminiベースの新Siri AI
専用アプリとして独立、全デバイス対応
画面認識で文脈に応じた操作を実行
Private Cloud Computeプライバシー確保

AFM 3とAI写真編集

AFM 3は20Bパラメータをフラッシュに格納
オンデバイスで1B〜4Bを動的に活性化
写真のフォトリアル生成を解禁
SynthID透かしで改変を識別

開発者向けAI基盤

App Intentsでアプリ操作をSiriに公開
Shortcutsの自然言語生成でバイブコーディング実現
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Appleは2026年6月9日、年次開発者会議WWDC 2026で、AIアシスタントSiri AI」の全面刷新と、第3世代の独自基盤モデルAFM 3」ファミリーを発表しました。新SiriGoogle Geminiをベースとし、専用アプリとして独立。テキスト・音声画像によるマルチモーダル対話に対応し、iPhoneからMac、Apple Watchまで全デバイスで利用できます。Tim Cook CEOにとって最後のWWDCとなる今回、同社はAI分野での遅れを取り戻す姿勢を鮮明にしました。

Siri AIの最大の特徴は、画面上のコンテンツを認識して文脈に応じた操作を実行するエージェント機能です。InstagramやSafariで表示中の情報をもとに検索や予定登録を行ったり、メッセージの文脈からリマインダーを自動提案したりできます。Apple上級副社長のCraig Federighi氏は「AIにおけるプライバシーは交渉の余地がない」と強調し、処理はオンデバイスまたはPrivate Cloud Computeで完結すると説明しました。

技術面で注目されるのがAFM 3 Core Advancedです。20億パラメータの重みをDRAMではなくNANDフラッシュに格納し、プロンプトごとにルーティングして1B〜4Bのパラメータを動的にDRAMへロードします。従来のMoEモデルがトークンごとにエキスパートを切り替えるのに対し、プロンプト単位で一度だけ選択する設計により、メモリ帯域の制約を回避しています。サーバー側のAFM 3 Cloud ProGoogle Cloud上のNvidia GPUで稼働し、複雑な推論エージェント処理を担います。

写真編集では、Appleはこれまでの慎重姿勢を転換し、Image Playgroundフォトリアルスタイル画像生成を解禁しました。新ツール「Extend」は画像の枠外をAIで補完し、「Spatial Reframing」は写真の視点を3D的に変更できます。改変画像にはGoogleSynthID透かしを付与し、AI生成コンテンツの識別を可能にしています。かつてFederighi氏が「写真は現実を正確に捉えるべき」と述べていたことを考えると、大きな方針転換です。

開発者向けには、App IntentsApp Schemasを通じてアプリの機能をSiriやSpotlightに公開する仕組みが拡充されました。Shortcutsアプリでは自然言語による操作の自動化が可能になり、Safariでも自然言語でブラウザ拡張機能を作成できます。一方、Siri AIはEUと中国では当初利用不可で、対応ハードウェアも限定されるため、グローバル展開には課題が残ります。Appleの戦略はスタンドアロンのチャットボットではなく、OS全体にAIを統合するアプローチであり、プライバシーを武器にMicrosoftGoogleとの差別化を図っています。