Robinhood、10%削減でAI言及を回避
AIに触れない理由
好調な業績
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株式取引アプリを運営するRobinhoodは6月16日、全正社員の10%にあたる約290人を削減すると発表しました。注目されたのは、CEOのVlad Tenev氏が従業員向けの通知でAIに一切触れなかった点です。多くのテック企業がAI活用を理由に人員削減を進めるなか、同社は今回の措置をあくまで組織再編として説明しました。
Tenev氏は「フロンティア技術で実行力をさらに高める」と述べ、AIという言葉を意図的に避けたとみられます。背景にあるのは、AIやデータセンター建設に対する世論の悪化です。一部の調査では、AIが経済に悪影響を与えると考える人が好影響を上回っており、企業がAIを削減の口実にすることへの風当たりが強まっています。
一方でTenev氏は、企業が少人数でフラットな組織で運営する必要があるとの考えを示しました。「重層的な組織を前提にはできない。一人ひとりが大きな影響力を持つ、無駄のない集中したチームでなければならない」と通知に記しています。
こうした言い回しはRobinhoodに限りません。Amazon、Block、Coinbase、GitLab、Intuitといった企業も人員削減の発表で似た表現を使っており、大規模な組織や縦割り部門が削るべきコストとみなされつつあることを示しています。コロナ後に過剰採用した分を、AI関連の支出が膨らむなかで調整しているとの見方もあります。
もっとも、これらの企業の業績自体は好調です。テック株は記録的な売上や利益率の改善を背景に広く上昇しており、GitLabは前月に88%という高い粗利益率を報告しました。Robinhood自身も4月時点で第1四半期の売上が前年比15%増と発表し、予測市場手数料やサブスク収入、堅調な株式・オプション取引を理由に第2四半期はさらに良くなる見通しを示しています。
同社は16日、少数の募集中ポジションも閉じると述べ、今回の削減に関連して約2800万ドルの費用が発生するとしています。