Googleの幹部、AI著作権にオプトアウト権を提唱
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グーグルでグローバル渉外を統括するケント・ウォーカー氏は8月26日、シンガポールで開催された知的財産の国際フォーラム「IPウィーク」で基調講演を行いました。同氏は、AIモデルの学習データ利用に柔軟な例外規定を設けつつ、権利者にオプトアウトの権利を保証する枠組みを提唱しました。急速に進化するAI技術とクリエイターの権利保護を両立させる狙いがあります。
グーグルが委託したオックスフォード・エコノミクスの報告書によると、AIは今後10年間で世界のGDPを最大6兆ドル押し上げる可能性があるといいます。同社の新型AIモデルは2年前と比べて300倍効率化しており、医療やエネルギー、材料科学分野で研究者の成果創出を加速させています。ウォーカー氏は、こうした恩恵を最大化するには各国が適切な制度環境を整える必要があると訴えました。
ウォーカー氏は、著作権はこれまで一貫して「入力」ではなく「出力」に着目してきたと説明しました。AIの学習は図書館で本を読んで文章術を学ぶ行為と本質的に同じであり、公開データを使った学習には明確なテキスト・データマイニング例外を設けるべきだと主張しました。一方で、生成された出力が既存の著作物を侵害する場合は、利用者が責任を負うべきだとの立場を示しました。
同氏は、権利者が学習利用を拒否できる仕組みの重要性も強調しました。具体的には、Googleが導入した「Google-Extended」やrobots.txt、検索コンソールの新機能などを挙げ、これらが権利者に参加・不参加を選ぶ手段を提供していると説明しました。学習と接地の両方を柔軟に認めつつ、機械可読なオプトアウトを組み合わせることが「現実的な中間案」になるとの考えを示しました。
講演の終盤では、音声や顔を無断で模倣する「欺瞞的デジタルレプリカ」への対応にも言及しました。著作権法は個人の肖像やなりすましを保護する目的には適さないとし、米国で審議中のNO FAKES法やTAKE IT DOWN法のような専用法の必要性を訴えました。技術面では、生成コンテンツに透かしを埋め込む「SynthID」やYouTubeの類似顔検出機能を活用し、業界としての予防策を進めていると紹介しました。