Metaのデータセンターロボット、業務最大8割代替も
詳細を読む
Metaが、データセンター内でケーブル接続やサーバー再起動などの物理作業をロボットに任せる実験を進めていることが、複数の現従業員・元従業員への取材で明らかになりました。AIインフラへの投資が急拡大するなか、人件費を抑えつつ拡大するデータセンター網を運用する狙いがあるとみられます。米誌WIREDが2026年8月28日に報じました。
具体的には、Kinova製ロボットアーム「Gen3」でサーバーの電源操作を、別のロボットでネットワークケーブルの交換を試験しています。ある従業員は、成功すれば一部業務の最大8割がロボットに置き換わりうると試算しており、「自分たちは安全だと思っていたが、もう違う」と不安を語っています。
一部拠点では、指のような形状のシンプルな装置でMac miniなどの電源ボタンを遠隔操作する仕組みも導入済みです。Meta広報は取材に対し、人材育成への投資を強調し「熟練労働者が不足しており、必要なのはより多くの人材だ」とコメントしました。一方、同社でロボット部門を統括するEric Xu氏は、将来的にデータセンター内にロボットを配置し、障害対応や予防保全を担わせる方針を示しています。
従来、データセンター内の繊細な作業はロボットに不向きとされ、過去の試験ではサーバーを破損させる例もありました。しかし近年はハードウェアの低価格化とAIモデルの性能向上が進み、状況は変わりつつあります。MicrosoftやGoogle、Amazonも同様にデータセンター向けロボットへの投資を進めています。
Metaの拠点では、ロボット導入により従業員が置き換えられるとの不安が広がっています。一部従業員は、Metaが低賃金の人材を集約配置する技術を開発していると指摘し、「自律的に考える人材ではなく、指示に従うだけの『スマートハンズ』が求められている」と語ります。最大拠点であるアイオワ州アルトゥーナは、新技術の実証拠点として位置づけられています。
一方でMetaは今年、電気・機械・配管分野の人材を無償で育成する長期プログラムを開始し、一部の州では研修修了者の雇用を保証しています。アルトゥーナ市長は自動化について「訪れた時に対応する」と述べ、地域として大きな懸念は示していないのが現状です。