EPA、データセンター建設時の住民意見公募を廃止提案

提案の内容

大気汚染規則の撤廃を提案
公聴会義務を州に移管
対象は「マイナー排出源」

反対の声

環境団体200超が撤回要求
意見公募に4900件

先行事例

xAIコロサス1が先例
無許可ガスタービンで提訴警告
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トランプ政権下の米環境保護局(EPA)は、データセンターなど産業施設が大気汚染物質の排出許可を申請する際、周辺住民に事前通知し意見を募る公聴会義務を撤廃する規則案を提案しました。1970年代から続く「新規排出源審査」制度の一部を見直し、対象施設への通知や意見公募の判断を各州や地方当局に委ねる内容で、環境保護団体は住民の声が届かなくなると懸念しています。

EPA長官のリー・ゼルディン氏は、現場に近い州や地方当局の方が実情に精通しているとして、「不要で負担の大きい規制」を削減する狙いだと説明しています。今回の変更は比較的排出量が少ないとされる「マイナー排出源」が対象で、埋立地や製紙工場に加え、生成AI向けデータセンターや関連発電所の建設計画にも影響が及びます。

南部環境法センター(SELC)のケリー・パウエル弁護士は、規則が撤廃されればデータセンター開発業者が住民との対話なしに着工できるようになると警鐘を鳴らしています。SELCを含む約200の健康・環境団体は、先週締め切られた意見公募に共同で撤回を求めるコメントを提出しており、EPAは4900件を超える意見への対応を終えるまで最終規則を確定できない状況です。

象徴的な事例として挙げられるのが、xAIがテネシー州メンフィスに建設した大規模データセンターコロサス1」です。2025年の許可申請時には公聴会が開かれ数千件の意見が寄せられたほか、無許可のガスタービン設置を巡ってSELCと全米黒人地位向上協会(NAACP)がxAIへの提訴を警告する事態にもなりました。

環境団体は、住民が持つ地域特有の知見なしには、施設が周辺に与える累積的な影響を正確に評価できないと主張しています。EPAは提出された意見を精査中で、規則の最終決定時期については明らかにしていません。