NY州知事、データセンター新設に一時停止命令
詳細を読む
ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は、動画ポッドキャスト番組「Decoder」のインタビューで、AI(人工知能)普及に伴うデータセンター建設ラッシュについて、2026年7月に署名した一時停止命令の狙いを説明しました。AI自体は容認しつつ、業界には「悪影響をもっと減らす」よう強く求める姿勢を鮮明にしています。
背景には、急増するデータセンター建設申請への危機感があります。同知事によると、州内の一部郡だけで申請中の5件のデータセンターが、原子力発電所1基分に相当する電力を消費する見込みだといいます。同知事はこうした事態を受け、原子力発電の拡大にも乗り出す方針を示しました。
同知事は、地元自治体がテック大手との交渉で不利な立場に置かれている現状も指摘しました。小さな町の担当者が巨大企業と対等に渡り合うのは難しいとして、他州の事例を参考にした「コミュニティ投資の枠組み」を整備する考えを明らかにしています。あわせて、税優遇の見直しにも言及しました。
AI企業各社に対しては、省電力・省スペースのデータセンター設計を追求するよう強く促しました。垂直型施設や小型モジュール炉の活用など、技術革新による解決を求める一方、業界の「広報姿勢」にも苦言を呈しています。
一方で同知事は、州政府の規制見直しにAIを積極活用してきたことも明かしました。全ての規則をAIで分析させ、1カ月で数千件の改善提案を得たといい、すでに最初の50件を発表、住民や企業の作業時間を150万時間超節約したと説明しています。
その一方、AIによる雇用喪失への不安にも触れ、影響を受けやすい職の81%を女性が占めるとの見方を示しました。監視カメラ「Flock」の運用については、情報の自動転送ではなく人の目による確認を義務付けるべきだとの考えを述べ、行き過ぎた監視への懸念にも配慮する姿勢を見せました。