Voi創業者のAIスタートアップPitがa16z主導で1600万ドル調達
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スウェーデン・ストックホルム発のAIスタートアップPitが、米大手VCa16z主導で1600万ドル(約24億円)のシードラウンドを完了しました。Pitは欧州キックボード大手Voiの共同創業者であるFredrik Hjelm氏やAdam Jafer氏らが立ち上げた企業で、iZettleやKlarnaの元エンジニアも参画しています。
Pitは自らを「AIプロダクトチームのサービス」と位置づけ、競合するAIエージェント構築ツールやバイブコーディング製品とは一線を画しています。顧客企業の業務プロセスを学習し、バックオフィスやサポート業務を自動化するカスタムソフトウェアを生成する仕組みです。主要プロダクトは、業務プロセスをAIに教えるPit Studioと、ガバナンスや監査要件を満たす形でソフトを提供するPit Cloudの二つです。
2026年1月中旬からテレコム・ヘルスケア・物流などの分野でパイロット顧客との検証を開始しました。顧客対応ではなく純粋な社内業務の自動化に特化し、「人員削減ではなく、人材をより価値の高い業務へ移行させる」ことを訴求しています。今後の商用拡大に向けてソリューションエンジニアの採用も進めています。
Voiの共同創業者4名のうち3名がPitに参画しており、Hjelm氏はVoiのCEOを継続しながら共同創業者として関与します。Voiは2024年に黒字化しIPO候補とされる中、Hjelm氏の人脈がa16zとの接点を生みました。Lakester、北欧の富裕層、米テック企業幹部も出資しています。
欧州市場での差別化も鮮明です。PitはAIベンダーやクラウド基盤を顧客の要望に応じて選択できる非依存型アプローチを採用しており、欧州で高まる主権テック志向を追い風にしています。Jafer氏は「EUモデルをEU計算基盤で動かすことが、ほぼすべてのCIOの最優先事項だ」と語り、産業セクターが多い欧州での営業優位性を強調しました。