NYT労組がAI監視ツール導入に反発
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ニューヨーク・タイムズの技術職労組Tech Guildが、経営陣によるAI監視ツールの導入が労働協約に違反するとして苦情を申し立てました。約700人のソフトウェアエンジニアやデザイナーで構成される同労組は、DXとGleanという2つの社内AIツールが従業員のパフォーマンス評価に不正に使われていると主張しています。
DXはエンジニアの生産性を測定するツールとして導入されましたが、当初は組織全体の改善が目的と説明されていました。しかし数カ月のうちにデータが個人レベルに細分化され、懲戒処分の場で「プルリクエストが業界標準より25%少ない」といった指標が引用される事態になっています。労組のAI委員長ベン・ハーネット氏は、これらの指標が仕事の質や実際の成果を反映していないと批判しています。
もう一つのツールGleanは社内ナレッジベースを横断検索するAIですが、労組は管理職が個人の業績を調べる監視手段としても使われていると懸念しています。最近の懲戒通知の文体がGleanで生成されたものと疑われるケースも報告されており、ツール自体の正確性にも問題があるとされています。
Tech Guildと編集職を代表するTimes Guildの双方が不当労働行為の申し立てを行い、AI利用に関する情報開示を求めました。Times Guildは現在進行中の新契約交渉で、AIツール使用時の人間関与の義務化やAI利用の透明な表示、モデル学習データへの報酬といった保護条項を要求しています。
こうした労使対立はNYTに限らずメディア業界全体に広がっています。ProPublicaでは4月に150人がAI関連の条件をめぐり24時間ストを実施し、McClatchyでは生成AIによる記事の自動リライトに抗議して記者が署名を拒否する動きが出ました。ハーネット氏はAIの全面禁止ではなく、労働者が導入の決定に参加する権利を求めていると強調しています。