英政府の都市計画AI、Google Cloudで全国展開
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英政府は6月17日、ロンドンで開催されたGoogle Cloud Summitで、地方自治体向けの都市計画AIに関する大型アップデートを発表しました。住宅・地域・地方自治省(MHCLG)などが、書類処理を自動化するExtractツールの全国展開と、計画担当者を支援する計画判断支援AI試作の進捗を明らかにしたものです。いずれもGoogle Cloudを基盤としています。
Extractは、MHCLGと政府内のAI専門チームであるi.AI(Incubator for AI)が内製で開発したツールです。一連の試験を経て、このたびイングランドの全自治体へ提供が始まりました。複雑な都市計画関連の書類をデジタル形式に整理する作業を自動化し、平均的な自治体で年間およそ255時間の手作業を削減できると見込まれています。
もう一方のAugmented Planning Decisions(APD)は、政府とGoogle Cloud、Google DeepMind、パートナーのFacultyが連携して進める試作です。現在はロンドンのバーネット区とカムデン区、ドーセット州の計画当局でアルファ版が試験運用され、担当者が複雑な地域方針を読み解く作業を支援します。政府は2027年から全国の自治体に提供する計画です。
両ツールの基盤には、Google Cloud上で動くGeminiが使われています。政府の機微なデータを大規模に扱うには高い安全性が求められるため、保護された環境で高度な推論を利用する構成を採りました。これにより、プロンプト注入などのリスクを抑え、データの主権と安全性を確保できるとしています。
Googleは、政策面のMHCLG、技術面のi.AI、研究開発のGoogle DeepMind、実装のFacultyという連携の成果だと位置づけています。300を超える地方自治体への拡張に耐える弾力的なインフラを提供できるとし、公共部門のAI活用が試験段階から実運用へ移る動きを後押しする狙いです。