FLUX 3、音声付き20秒動画に対応 限定公開で提供開始
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ドイツのAIラボ、Black Forest Labs(BFL)は7月23日、マルチモーダル基盤モデル「FLUX 3」を発表しました。単一のプロンプトから画像や、最大20秒の音声付き動画を生成でき、同じアーキテクチャをロボットの視覚と動作にも拡張する点が特徴です。同社にとって初の公開動画生成モデルであり、まずは招待制の限定公開で提供を始めます。
BFLが強調するのは、画像・動画・音声を別々のモデルとして束ねるのではなく、単一アーキテクチャで同時に学習させた点です。同社はこれを「ビジュアル・インテリジェンス」と呼び、創作やシミュレーション、コンピュータ操作、ロボティクスを一つの能力の応用として捉えます。共同創業者でCEOのロビン・ロンバッハ氏は「画像だけを学んだモデルは画像しか生成できない」と述べ、物理世界の理解こそが説得力ある生成を生むと訴えました。
動画機能が今回の目玉です。テキストや画像からの生成に加え、キャラクターを別シーンへ引き継ぐ動画間生成、複数クリップを連結して数分の多カット映像を作る機能などを備えます。すべての動画出力に音声が付随し、20秒という長さは提供を終えたOpenAIのSoraに並ぶ水準です。
もっとも、公開されたのは暫定的な選好テストに限られます。BFLによれば初期候補モデルは10秒・720pの比較でLuma Ray 3.2に93%、Runway Gen-4.5に77%の割合で好まれた一方、最有力の対抗馬であるGoogleのGemini Omni Flashとは52%の互角でした。価格や実運用のSLA、画像モデルのベンチマークは一切示されておらず、企業は総保有コストを算定できません。
BFLは動画基盤をロボット制御へ応用する「FLUX-mimic」も公開しました。スイスのMimic Roboticsと組み、従来30時間以上かかった学習をわずか30分の実機データで特定作業に適応できるといいます。一方、オープンな重みは年内に後追いで提供する予定で、評価額32.5億ドルの同社が築いた開発者基盤をどこまで維持できるかが問われます。