孫へのAI絵本贈答が拡大、親は反発
広がる贈答トレンド
写真流用と業界懸念
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米メディアWIREDは2026年7月29日、祖父母や親族が孫にAI生成の個人化絵本を贈る動きが広がり、多くの親が反発していると報じました。実在の子どもを主役に、家族の名前や写真を取り込んだ絵本を、ImagitimeやChildbook.aiといった専用サービスが手軽に量産します。良かれと思った贈り物が、当の子どもには退屈で、親にはプライバシー上の不安を残す事例が相次いでいます。
複数の父親はWIREDに、贈られた絵本が「長くて言葉が多すぎる」ため、子どもが一度読んだだけで市販の人気絵本に戻ってしまったと語ります。マッコーリー大学で子ども向けAI絵本を分析するダオジー・シュー氏は、名前や写真が登場するだけでは子どもは夢中にならず、物語自体の面白さこそが鍵だと指摘します。AI製の作品はユーモアや記憶に残るキャラクター、劇的な緊張感を欠きがちだといいます。
シュー氏の研究では、AI絵本には誤字や筋の通らない物語、画像と文章の食い違いが多く、教育的価値と娯楽性の両立が難しいと分かっています。折しも米国では小学4年生の約4割が基礎的な読解水準に達せず、家庭で読み聞かせをする親も過去最低という識字の課題が背景にあります。質の低い絵本の氾濫は、この状況を一段と悪化させかねません。
もう一つの懸念が、子どもの写真がどう使われ保存されるかという透明性の欠如です。Imagitimeは第三者への提供やAI学習への利用を否定し、作家やイラストレーターが編集していると説明する一方、他の2社は取材に回答しませんでした。月14.99ドルで20冊、月24ドルで50冊といった定額制も登場し、人手をかける本物の作家への脅威も増しています。
それでも記事は、子どもは丁寧に作られた本と安易な生成物の違いを見抜いており、親たちの反発が広がっていると結びます。手軽な副業として絵本の量産を勧める風潮もある中、贈り手となる世代がAI絵本の限界を理解できるかが問われそうです。