作家がAIに似ない文体で対抗文化

反AIの文体

ダッシュや三部構成を意図的に回避
わざと誤字を残す執筆
一人称と個人体験の重視

出版界の反応

AI疑惑で回収された小説
雑誌が人間らしさを推奨
生成メールを見抜く編集者

対抗の限界

誤字を残すアプリSinceerly
AIが対抗文体も模倣する懸念
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生成AIの普及を受け、小説家やジャーナリストの間で、あえてAIらしさを避ける反AI文体が広がっています。米誌WIREDによると、書き手たちは三部構成のリストや受動態、ダッシュ記号を意図的に避け、わざと誤字や独特な比喩を残すことで、文章の背後に人間がいることを示そうとしています。これは文学的対抗文化として、創作やジャーナリズム、そしてLinkedInの投稿にまで広がっています。

火付け役の一人が、恋愛小説『Love Is an Algorithm』を執筆した小説家ロブソン氏です。同氏はLLM登場後、機械的な表現を避け、「小さなミスは読者へのウインク」として意図的に加えるようになったと語ります。文学的フィクションはより奇妙で難解な方向へ進むと予想し、AIこそが文学の対抗文化を生むと見ています。

背景には、出版界に広がるAI疑惑があります。ホラー小説『Shy Girl』はAI利用の憶測から出版社が回収し、別の著者はAIによる引用の捏造を認めました。雑誌側も対応を進め、Pitchforkはレビュー原稿でのAI使用を禁じ、Playboyは約1000件の投稿の多くがAI生成だと見抜いた上で、一人称の実体験を重視する方針を打ち出しています。

こうした動きはツールにも及びます。起業家ホーウィッツ氏が開発したアプリSinceerlyは、あえて誤字を残し「iPhoneから送信」と署名する「反Grammarly」で、A/Bテストでは誤字のある小文字のメールだけを大企業の経営陣が開封したといいます。ただし専門家は、AIが対抗文体すら模倣しうると警告します。ある書き手は「唯一の真の対抗スタイルは良い文章だ」と述べ、結局は書く力そのものが問われると示唆します。