MacPawがLiquid AIと提携、端末内推論を開発者に開放

提携の中身

Liquid AIと端末内推論提携
推論基盤「Elix」と記憶機構を開発
アシスタントEneyのローカル化

SetAppの狙い

有料利用者15万人超のSetApp
クレジット制のAI課金を試験
開発者への技術提供を計画

競合と展望

Appleのローカルモデルと競合
Googleなどクラウドモデルも仲介
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ウクライナ拠点のソフトウェア企業MacPawは8月5日、効率型AIモデルを手がけるLiquid AIとの提携を発表しました。自社のAIアシスタント「Eney」を端末内で動かすため、Liquid AIと共同で推論基盤「Elix」とローカル記憶システムを開発します。将来はこの技術基盤を自社アプリストア「SetApp」の開発者にも開放する計画です。

Liquid AIの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のラミン・ハサニ氏は、モデルを学習させる前にハードウェアに合わせた独自のアーキテクチャを選ぶと説明します。そのため端末上で直接動く最も効率的な知能が得られ、プライバシーと安全性の面で利点があるといいます。MacPawの最高経営責任者オレクサンドル・コソヴァン氏も、ローカルモデルによって利用者がアシスタントエージェント的な処理をオフラインで実行できるようになると述べました。

MacPawが主戦場に据えるのは、有料利用者が15万人を超えるサブスクリプション型アプリストア、SetAppです。同社はAIアプリの比重を高めつつ、保有クレジットとタスクの複雑さに応じてAI処理の実行回数が決まるクレジット課金をすでに試験しています。

ローカル処理のアーキテクチャが固まり次第、MacPawはこの仕組みを外部の開発者にも提供する構えです。コソヴァン氏によると、プラットフォームはGoogleなどのクラウドモデルへの接続も用意し、開発者にとっての一括窓口を目指すとしています。

もっとも、Appleはすでに開発者向けに自社のローカルモデルを提供しており、端末内AIの主導権争いは強まっています。ハサニ氏はLiquid AIのモデルが機能ごとの性能に重点を置くと述べ、利用者の入力からモデルが学び続けるカスタマイズ基盤も構築中だと語りました。AI機能をクラウド前提で設計するのか端末内に寄せるのか、コストとプライバシーの両面から経営判断としての重みが増しています。