AI動画検索のClipto、2.5億ドル評価に到達
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AIを使って大量の動画や音声ファイルを検索できるサービスを手掛ける米サンフランシスコ発のスタートアップCliptoは、既存投資家らから1500万ドルを全株式で調達したと発表しました。今回の調達により評価額は2億5000万ドルに達し、生成AIの普及で急増するコンテンツ管理という課題に商機を見出しています。
Cliptoはユーザーのパソコン内にある動画・音声・画像・会議録などのファイルを自動で索引化し、フォルダーをたどらなくても自然言語で欲しいファイルを探し出せる仕組みを提供しています。ChatGPTやClaudeといったAIツールから直接検索を依頼することも可能で、処理はすべて端末上で完結するため、クラウドを介さずに済む点も特徴です。
創業者のヘンリー・カン氏は、カーネギーメロン大学の博士課程時代からロボットに周囲を記録・記憶させる研究に取り組んでおり、その発想を最初の起業やテンセントに買収された動画編集スタートアップZenvideoにも応用してきました。2023年に前回起業の仲間らとCliptoを設立し、あふれる動画コンテンツを「探して再利用する」需要に着目したといいます。
当初は動画制作者向けに開発された製品でしたが、現在は利用者全体の4分の1から3分の1程度を占めるにとどまり、弁護士や医師、研究者、人事担当者、教員や学生など幅広い層に利用が広がっています。累計利用者数は3000万人を超え、有料課金者も数十万人規模に達しているとのことです。
Cliptoは2026年初めに年間経常収益(ARR)1500万ドルを達成し、純利益ベースで黒字化しているといいます。従業員はサンフランシスコ・ベイエリア、香港、シンガポールを合わせて20人強にとどまり、少人数体制での成長を続けています。約2週間前には、AIアプリケーションが外部情報にアクセスするための標準規格「MCP」への対応も追加しました。
AdobeのPremiereやApple・GoogleのフォトアプリもAIによる検索機能を備えていますが、いずれも自社サービス内のファイルが対象です。これに対しCliptoは動画・音声・画像・文書を横断して検索できる点を強みとし、大手との差別化を図っています。今回調達した資金は、AIモデルや計算基盤の整備、さらに他のAIエージェントとの連携拡充に充てる方針です。