Microsoft内部文書、AI記事収集を「窃盗」と批判
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ニューヨーク・タイムズがOpenAIとMicrosoftを訴えた著作権訴訟で、2026年9月17日、原告側の一部黒塗りが外れた略式判決申立書が公開されました。Microsoft幹部がAI学習の記事収集を「窃盗」と評し、OpenAI幹部がChatGPTなどは出版社の「存続を脅かす」と認識していたとの社内記録を含みます。両社の公正利用の主張と、市場への影響に関する社内認識の相違が争点になりそうです。
原告側の申立書によると、Microsoft応用科学部門ディレクターのブレント・ヘクト氏は2023年1月、記事の大量収集を「前例のない窃盗」と記しました。さらに、公正利用という考えを形骸化させるとの趣旨で批判し、学習データを生む人々の雇用を生成AIが損なう現実的なリスクも社内文書で指摘されています。
OpenAIのChatGPT責任者ニック・ターリー氏は、チャットボットがニュースを代替し、改善するほど代替性が高まるため、出版社に「存続への脅威」を与えると社内で記しました。Microsoftのサティア・ナデラCEOも宣誓証言で、有料記事は学習や回答生成に使うならライセンスが必要で、OpenAIによる取得を知っていれば再学習を求めたと述べています。
収集規模も明らかになりました。OpenAIの中間学習データには原告3社の作品が9万1,692件超、Common Crawl由来のデータにはnytimes.comの文書が200万件超含まれ、MicrosoftとOpenAIの「Project Mango」には少なくとも16万903作品の複製があったと原告側は主張しています。申立書は、Bing Index経由の取得、有料記事を検知されずに迂回する方法、学習データからの著作権表示削除も挙げました。
事業面では、MicrosoftのデータでCopilotの回答機能からNYTへのクリック率が従来のBing検索比で最大93%下がったとされています。同社文書は、収益源を弱めた結果、学習元の質も落ちる悪循環を警告しましたが、新情報の多くは原告側文書からの引用で、元の証拠資料と文脈は未公開です。両社も記事掲載時点でコメントしていないため、主張と確定事実を分けて見る必要があります。