AppleのOpenAI提訴、次世代端末の主導権が焦点
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米Appleが、生成AI大手のOpenAIを営業秘密の侵害で提訴しました。訴状では、OpenAIに移籍した元Apple社員が採用面接を通じて機密情報を聞き出し、ハードウェア製造に関するファイルをApple社内サーバーからダウンロードしたと主張しています。OpenAIはこれを否認していますが、米メディアThe Vergeは、この訴訟の本質がスマートフォン後の次世代端末の主導権争いにあると分析します。
訴訟の中心人物とされるのが、OpenAIでハードウェア責任者を務めるTang Tan氏です。同氏はAppleで24年間働き、Apple Watchの担当副社長も務めた人物で、2024年に著名デザイナーJony Ive氏の会社へ移りました。Appleは、同氏が面接で秘密のコードネーム入り開発計画を尋ね、応募者に部品を持ち出させて実物確認を求めたと訴えています。
Appleは訴訟に執念深いことで知られ、1990年代にはMicrosoftを著作権で、2010年代にはSamsungを特許侵害で提訴しました。しかし両社は生き残り、Samsungは約10億ドルの賠償を支払っても主要な競合であり続けています。焦点は、上場を控えて資金を消耗するOpenAIが、同じように和解金を払い切れるかどうかです。
より大きな論点は、AIが「スマートフォン後」の主役端末を誰が定義するかという点です。OpenAIは65億ドルでJony Ive氏のハードウェア新興企業を買収し、画面のないスマートスピーカーを皮切りに5機種のAI端末を計画していると報じられています。Ive氏とSam Altman氏は動画でスマホとノートPCを「時代遅れの機器」と呼び、Appleへの対抗姿勢を鮮明にしました。
ただ普及への壁は高いと言えます。AIの自然言語による操作はまだ不安定で、住所の照会で6割が誤るなど信頼性の欠如が指摘され、Humane社のAIピンのように失敗した先例もあります。スマホがiOSとAndroidに集約されたように、消費者が本当に新端末へ乗り換えるのかが、OpenAIの構想全体を左右しそうです。