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OpenAIは2026年4月23日、最新のフラッグシップモデルGPT-5.5を発表しました。共同創業者のGreg Brockman氏は「より直感的でエージェント的なコンピューティングに向けた大きな前進」と位置づけ、コーディング、オンラインリサーチ、データ分析、ドキュメント作成など幅広いタスクを自律的にこなせる点を強調しています。前モデルGPT-5.4のわずか1カ月後というハイペースのリリースとなりました。
ベンチマーク結果では、ターミナル操作の総合力を測るTerminal-Bench 2.0で82.7%を記録し、AnthropicのClaude Opus 4.7(69.4%)やGoogle Gemini 3.1 Proを大きく上回りました。非公開モデルのClaude Mythos Preview(82.0%)もわずかに超えています。一方、ツールなしの推論ベンチマーク「Humanity's Last Exam」ではOpus 4.7(46.9%)に及ばない41.4%にとどまり、純粋な学術知識ではまだ差がある分野もあります。実務面では、GDPval(知識労働)で84.9%、サイバーセキュリティのCyberGymで81.8%と、エージェント型タスク全般で最高水準を達成しました。
推論基盤にはNVIDIA GB200 NVL72が採用されています。NVIDIAではすでに社内1万人以上がGPT-5.5搭載のCodexを活用し、デバッグ作業が数日から数時間に短縮されたと報告されています。GPT-5.5自身がGPU負荷分散のヒューリスティックを設計し、トークン生成速度を20%以上改善するという「モデルが自らの推論基盤を最適化する」成果も生まれました。OpenAIはNVIDIAのシステムを10ギガワット以上導入する計画で、両社の10年にわたる協業がさらに深まっています。
安全性の面では、OpenAI史上最も強力なセーフガードを導入したとしています。準備態勢フレームワークのもと、生物・化学およびサイバーセキュリティの能力を「High」リスクに分類。一般ユーザー向けにはサイバーリスク分類器を厳格化する一方、重要インフラを守る正規のセキュリティ専門家には制限を緩和する「サイバー許容型」ライセンスを新設しました。さらに生物安全性に関しては、ユニバーサル脱獄を発見した研究者に2万5,000ドルを支払うバグバウンティプログラムも開始しています。
料金面では、API価格が前世代から実質倍増し、入力5ドル・出力30ドル(100万トークンあたり)となりました。Proモデルはさらにその6倍です。ただしOpenAIは、GPT-5.5が同じタスクをより少ないトークンで完了するため、実質コストは抑えられると説明しています。Plus・Pro・Business・Enterpriseの各プランで即日利用可能となり、API提供も「近日中」としています。Brockman氏はChatGPT・Codex・AIブラウザを統合した「スーパーアプリ」構想にも言及し、AnthropicやGoogleとのフロンティアモデル競争がさらに激化する見通しです。