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米Anthropicは7月24日、新型AIモデル「Claude Opus 5」を全プラットフォームで公開しました。最上位モデル「Fable 5」に迫る知能を約半分のコストで提供する点が最大の特徴で、価格は入力100万トークンあたり5ドル、出力25ドルと前世代のOpus 4.8から据え置きました。AI競争の焦点が、最高性能そのものから日常業務での費用対効果へと移りつつあることを示す投入です。
性能面では、エージェント型のコーディング評価「Frontier-Bench v0.1」で43.3%を記録し、Opus 4.8の18.7%から倍増、Fable 5の33.7%も上回りました。新規の問題解決を測るARC-AGI 3では次点モデルの3倍のスコアを出したとしています。一方でサイバーセキュリティや生物学研究では競合のMythos 5に及ばず、あるコーディング評価ではOpenAI系モデルが首位を保つと同社は率直に認めています。
Anthropicが繰り返し強調するのは、単なる高得点ではなく1ドルあたりの性能です。知能と速度を調整できる「effort」設定を備え、法務AIのHarveyは平均26%少ないトークンで同等の成果を得たと報告しました。さらにOpus 5は自らの作業を検証し、成功するまで反復する挙動が特徴で、閲覧できない図面から独自の画像解析パイプラインを書いて3D CADを復元した例も示されています。
安全性では、Opus 5を同社史上最も整合的なモデルと位置づけ、誤った振る舞いの総合スコアは2.3とOpus 4.8などを下回りました。同社はサイバー攻撃の訓練を意図的に避けており、脆弱性の発見能力はMythos 5に迫るものの、悪用の能力は大きく劣ります。分類器が作動する頻度はFable 5比で約85%少ない見込みで、作動時はOpus 4.8へ自動で切り替える仕組みも導入しました。
背景には、2月に約3800億ドルと評価されたAnthropicの急拡大があります。年換算売上高は2024年末の約10億ドルから2025年末に90億ドル規模へ伸び、2026年は200億〜260億ドルを見込むとされ、これらは巨額の計算資源投資に支えられています。価格を据え置きつつ性能を高める戦略は、自動化が採算に合う業務の裾野を広げ、継続的なトークン収入につなげる狙いといえます。